PC関係独り言・2005年5月16日〜2005年10月23日

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2005年10月23日

タイトルの通り、今回はしょうもない与太話です。前回のねたでTyan Thunder K8WEを修理に出していると書きましたが、実はいまだに戻ってきてません。修理に出して１カ月になるのですが、購入した店で昨日状況を聞いてみたら「今週にくるかどうか」とのことで、マザーボードの修理とはかくも時間がかかるようです。世界中から修理依頼がきてるのだろうから、それくらいは時間がかかってもしょうがないのかしら？

修理関連といえば、Let'snote W2(CF-W2)もあちこち調子が悪くなってしまいました。イヤホンジャックで片方しか音が出なくなったり、PCMCIAスロットに挿しているAirH"カードが認識しなかったり（LCDを正面に向けたとき、自分側に押せば認識する）、内蔵LANはときどき「ネットワークが接続されていません」と表示されることがあったりと、かなりあっちこっちが調子が悪くなってます。天板もへこんでいるところがあったりして、満身創痍といった状態です。

考えてみればこのCF-W2は買ってから２年が過ぎており、モバイル用途で使っていればまあそうなるのも仕方ないかなあという気がします。修理にだそうかとも思いましたが、ここで紹介した通りすでにHDD換装をかましており迂闊に修理にも出せません。というわけで、２年も経って陳腐化もしてるしあちこち調子もよくないし、年末あたりに後継でSonomaプラットフォームとなるCF-W4に乗り換えようかなと考えていたりします。乗り換えるきっかけにはちょうどよいでしょう。

ちなみに直販サイトマイレッツ倶楽部ではHDDに100GBを選べるようになったため、CF-W4を買ったとしてもHDD換装はしない・・・と思うけど200GBの2.5インチHDDが出たらわかんないかも。でも近い将来でそうなのがこの業界の怖いところですなあ。Serial ATAの2.5インチだとすでに160GBモデルが出ているし、時間の問題かも。

ところで前回のわかる人にはわかるねた（ばればれだけど）でふと思ったんですが、あれに出てくるトリィは一体どうやって飛んでいるんでしょうか？大気圏内の地球上なら羽ばたくことによる浮揚力と解釈できますが、それだと無重力下の宇宙で飛んでいる説明がつきません。しかもあの小さい体のどこに、本体よりずっと大きな翼を羽ばたかせる動力が入っているのかかなり謎です。翼が軽いのか？

さらに言うと動力源も謎で、電池か何かで動いてるんでしょうけど、それを交換しているところや充電しているところは見たことありません。まさか・・・核で動いていて、Ｎジャマーキャンセラー搭載？ともかく、あれを小さいころに作って無二の親友に渡した、赤服の特務隊青年パイロットは相当に高い技術力を持っていたようです。

って本当にしょうもない話ですなあ。中身ゼロだけど今回はこれにて。

2005年10月2日

とある事情から、でっち上げでつくったPentium4マシン（Pentium4-2.6GHz/FSB400MHz+Iwill P4SE-Gold/865PE+メモリ2GB/PC2100-512MBx4+Parhelia/128MB+WindowsXP Pro）がメインになってしまいました。というのは、メインであるTyan Thunder K8WEマシンのオンボード1394が故障し、修理に出しているからです。故障したのは実はずっと前なのですが、1394のPCIボードでごまかしていたものの「そろそろ修理しないとな」と思い立った次第です。考えてみれば、マザーボードを修理に出すのは初めてです。これが1万円ちょっとのマザーボードなら買い替えで済ませるのですが、さすがに購入当時８万円弱のハイエンド品となると話が違ってきます。さて、いつ返ってくるのやら。

という近況はこの程度にして本題。先日Matroxマニアな知り合いの強烈な背中押しにあって、Parhelia APVeなどを買ってしまいました。中古が置いてあって「あ、珍しいなあ」と思ってたのですが、「5000円出すからやってみないか」などと言い出す始末。

このParhelia APVeは"Parhelia"を名乗っているので、ParheliaのインタフェースをAGPからPCI Express x16に変えたものと思ってしまいますが、実際にはParhelia-"LX"で、P750/P650のPCI Express版ともいうべきものです。速度自体はP650より速いみたいなので、P750相当といった感じでしょうか？今回はこれのねたです。OSはWindows XP x64 Editionで、対応ドライバ（SE版）が9/8にリリースされています。評価システムは以下の8月19日のねたに記載されている環境からグラフィックボード以外の変更はありません。

それで使用感を述べると、所詮Parhelia-LXであり、3Dは見るべきものはないので割愛しますが（3DMARK03すら走りません）、2Dに関してはどうも動作がだるい感じです。解像度は1600x1200で使っているのですが、ウインドウの切り替えがGeForce 6800GTほど素早く動作せず、特にブラウザのスクロールは少し遅れて追従するような動きをします。これは2Dが遅いグラフィックボードの解像度を上げたときと同じ動作で、PCI Express x16世代のボードとしてはちょっと話にならない速度です。

このParhelia APVe最大のうりがフルHDTV出力・・・なのですが、WinXP-x64のSEドライバでは使えないようです。じゃあ32bitのWinXP環境はというと現在ありません。さらにPCI Express世代のマザーボードは手元にはThunder K8WEしかなく、前述のとおり「入院中」なので確認ができない状況です。
しかし使えたところで、High Definitionのソースはまだあまり存在せず、フルHD表示可能なテレビもこれから増えようというところで、個人レベルだとさてどこで使うのかなあという感じです。今の段階では、個人の趣味ではちょっと早すぎるかなあと思える機能です。HDのデジタル放送が今より普及すればこのボードの本領発揮といきそうですが、そのころにはたいていのグラフィックボードにもHDTV出力が乗っていそう。実際すでにHDTV出力可能なグラフィックボードも出回りだしていて、Parhelia APVe独自の機能というわけでもなくなっています。

というわけで、Parhelia APVeに関してはHDTV出力に魅力を感じるか相当なるMatroxファンでない限り、正直なところいわゆる普通の用途ではグラフィックボード購入時の選択肢には入らなさそうです。Matrox自身も映像関連のプロ向けという位置づけにしていて、一般ユーザを基本的には考慮に入れていない印象を受けます。しかし高解像度での使用も想定されるプロ向けという割には2Dが遅いチップを搭載しており、その点でもやはりこれはParheliaのAGP8X版チップを搭載すべきであったでしょう。

このParhelia APVe、Matroxファンの間では「PCI ExpressでもParheliaが使える」と出た当初色めきだち、私自身も大きな期待をした一人ですが、実態を知られてからは一気にトーンダウンしてしまいました。さて、本当の意味でのMatrox新世代チップを搭載したPCI Expressのグラフィックボードはいつ登場するのでしょうか？

なんというか、もともとが遅くて目だった点もない「地味」ともいえるParhelia-LXが、「整形」（インタフェース変更）と「髪の色を染め変える」（化粧箱変更など）などして"Parhelia"を製品名として名乗っているような感じで、なんだかピンク色の髪で星型の髪飾りをした、宇宙（そら）のカリスマ歌姫の替え玉みたいなような（ちと強引？）

かのピンクの「本物」の言葉を借りるなら、「名がほしいのなら差し上げます。姿も・・・でも、それでも、あなたとわたくしは違う人間です。それは変わりませんわ。」といったところでしょうか？でも搭載チップ名がParhelia-LXだから、実際の名前が別物の替え玉と違って間違ってもいない・・・のかなあ？ってなんだかよくわからんこじつけみたいだけどこんなもんで。とりあえずこのParhelia APVeの処遇はどうしようかしら。本来のAGPのParheliaと比べて2Dの動作のきれがないからなあ。

2005年8月19日

本業のいまだかつてない修羅場が続いていたため、更新が滞っているうちにねたとしては旬が過ぎてしまった感がありますので、当初予定していたねたを縮小して、ごく簡単にまとめてお送りします。というわけで、前回予告していたWindowsXP x64 Edition（以下WinXP-x64）のねたです。

実はこれ、秋葉原で発売日の深夜販売イベントに参加して買ったもので、こういうのに参加するのは始めてだったりします。Windows95のときのイベントはまだ上京していなかったので、盛況だったことは伝聞でしか知らないのですが、Microsoftのクライアント新OS販売にあわせて販売イベントを行うというのは、秋葉原ではもはや定例化したのかなあという感じがします。

さて本題。OSのインストール環境はその１で提示した構成なのですが、とりあえずもう一度掲載しておきます。

マザーボード	Tyan Thunder K8WE(S2895, nForce Professional 2200/2050+AMD-8131)
プロセッサ	Opteron246Dual(2GHz, HyperTransport)
メモリ	PC3200 CL=3 ECC-Registered DDR-SDRAM 512MB×6=3GB
HDD	Seagate ST3160023AS*2+ST3200822A+ST360015A+ST3120026A+ST3300831A+ST3146807LC+富士通 MAS3735NC
DVDROM	東芝 SD-M1401+松下電器産業 LF-M721
グラフィックボード	InnoVISION Tornado GeForce 6800GT
サウンド	ヤマハ RP-U200
SCSIインタフェース	LSI Logic 53C1030(オンボード)
電源	Enermax EG851AX-VH(FM)

インストールそのものはつつがなく進み、実にあっさりと起動しました。装置構成上OSが標準でドライバが用意されていそうなものばかりなのですが、あまりにも簡単にインストールができたので拍子抜けしました。

そこで気になるのがソフトウェア・ハードウェアの動作・不動作ですが、うちで試した限りでは以下のような感じになりました。

[1]ソフトウェア

ソフトウェアタイトル	動作状況
ファイルマネージャ WindowsNT4.0	所見なし
秀丸 4.16	所見なし
Power DVD 5(Cyberlink)	所見なし
Office 2000(Microsoft)	所見なし
B's Recoder GOLD 8 Basic(B.H.A)	所見なし（DVD-ROMも焼ける）
FFFTP V1.92a	所見なし
Firefox 1.0.6(Mozilla)	メニューバーのフォントが大きくなり、右クリックメニューが出なくなることがある（画面のプロパティ -> デザインの変更で直る）
Thunderbird 1.0.2(Mozilla)	メニューバーのフォントが大きくなり、右クリックメニューが出なくなることがある（画面のプロパティ -> デザインの変更で直る）
Japanist2003(富士通)	32bit Application上でのみ使用可能(64bit配下は不可、例えばデスクトップのアイコン名で漢字入力ができない）
Avast! Version 4.6 Home Edition	所見なし

32bit環境限定とはいえ、Japanist2003が使えるのはかなり大きいです。プログラムメニューやデスクトップのアイコン名変更などの際に漢字入力ができないのは仕方ないのですが、辞書を切り換えるなりすれば回避できるので、さほど深刻な問題ではありません。

他にはウイルス対策ソフトが市販ベースのソフトはその構造上ほとんど動かず、大手のNorton AntiVirus、ウイルスバスターのいずれも現状動作しません。そんな中、フリーのウイルス対策ソフトであるAvast!が動作するのは貴重です。

WinXP-x64特有ソフトウェア不都合といえば、FirefoxとThunderbirdで起こることがあるメニューバーのフォントが大きくなる問題があります。32bit環境では見たことがないので、WinXP-x64固有の問題のような気がします。「デザインの変更」で直るものの不便であります。

次はハードウェアを見てみましょう。

[2]ハードウェア

ハードウェア名	動作状況
UX256（ヤマハ）	動作せず（ドライバが現状存在しない）
SW1000XG（ヤマハ）	動作せず（ドライバが現状存在しない）
RU-U200（ヤマハ）	所見なし（OSの標準USBサウンドドライバで動作）
RadeonX300SE（玄人志向）	所見なし（OS標準ドライバおよびCatalystで動作）
GeForce6800GT（Innovision）	所見なし（OS標準ドライバおよびForcewareで動作）
GV-MVP/IDV（IODATA）	所見なし（TV録画も可能）
SEGA Saturn Pad USB	所見なし
Hewlett Packard PSC1350	動作せず（ドライバが現状存在しない）

WinXP-x64はハードウェアのドライバ不足を指摘されており、現状ではドライバが提供されているグラフィックボード以外で、OS標準のドライバが存在しないデバイスは現状動作しません。ちなみにMIDIに関しては、ベータのWinXP-x64ドライバがあるRolandのUM-1を使えば、UX256が使えなくともMIDI音源自体はWinXP-x64上で使用できるようになります。

TVキャプチャに関してはPCIボードは現状ほとんど全滅で、USB2.0接続のものも怪しい状態です。しかし、今回使用したIEEE1394接続のGV-MVP/IDVが問題なく使えることには正直驚きました。ドライバが特に必要ないというのが大きかったのかもしれません。

というわけで、今回はこんなところです。こういうねたは、やはり発売から一週間以内くらいにやらないと新鮮味がないですねえ。。

新三種の神器？

世間では「新三種の神器」の一角といわれている液晶やプラズマディスプレイパネルの薄型テレビですが、うちもふと（実際には知り合いに唆されて）液晶テレビを買ってみました。買ったのはシャープのIT-26M1で、「液晶IT-TV」というカテゴリに入っている製品です。パネルはシャープ主力の液晶テレビであるAQUOSと同じもの、つまりシャープ自社製のASV方式低反射ブラックTFT液晶です（パネル自体はAQUOSの少し前のモデル搭載品になるそうです）業務ならともかく、趣味で使うならやはり国産パネルに限ります。

というわけで、いまさらではありますが、IT-26M1の簡単な使用感などを述べてみたいと思います。

地上波放送の画質については、液晶テレビ特有の拡大したような感じになります。パネルの解像度が1366×768なので必然的にそうなってしまうのですが、この辺は液晶テレビ全般の問題でもあります。ただこれまで使っているソニーのTrinitronなブラウン管テレビよりは明らかに綺麗です。コントラスト比が800:1と高いので、めりはりの効いた絵になります。

ゲーム機で使用したときの性能についてですが、このIT-26M1はD4端子が２個ついているので、プログレッシブ表示対応のゲーム機を２台までつなげられるようになります。うちの場合はGameCubeとPS2をつないでいます。何か適当なプログレッシブ表示対応のゲームはないかということで、とりあえず機動戦士ガンダム ガンダムvs.Ｚガンダム（バンダイ）をやってみたのですが、これまでのアップスキャンコンバータ経由より遥かに綺麗に表示されます（そらそうか）F-ZERO GX（任天堂）も同様でした。

いずれも3Dゲームということで動きが激しいのですが、IT-26M1の応答速度は16ms以内とされており、先程の２作品を遊んでいる限りでは残像感は感じられませんでした。元がテレビなのでオーバードライブ（Quick Shot技術）が入ってるだけはあります。

ちなみに2DゲームについてはToHeart2（アクアプラス）くらいしかなかったのですが、ほとんどPCゲームをLCDで遊ぶのと同じような感覚で遊べます。VGAサイズのゲームをXGAのLCDで全画面表示したよりはぼやけが少ないような感じでしょうか？

操作に関しては、リモコン操作の応答があんまりよくないです。ぱっと切り替わるわけではなく、例えばPCからビデオ入力への切り換えに１〜２秒くらいかかります。On Screen Displayの動きの反応や、操作性自体もあまりよいとはいえません。LL-T2020のときもそうでしたが、シャープはパネル技術は高くても人間用のインタフェースを作るのがあまり得意ではないようです。

内蔵スピーカの音質はテレビとしてはまあそんなもんかという程度で、妙に軽い音が鳴ります。テレビで音質までこだわる人は少ないからか？

最後にPC用LCDとしてですが、これにはDVI端子がついており、パネルが２６インチと大きい上にデジタルで表示できる解像度は1280×768なんで画素がよく目立ちます。これに見慣れると、20インチのLCDですら小さく見えてしまいます（笑）

この1280×768というのは1600×1200に慣れた今となってはかなり狭い解像度ですが、サブマシン（Iwill P4SE-Gold(865PE)+Pentium4 2.6GHz(FSB400MHz)+メモリ2048MB+GeForce 5800Ultra）で使っているものなので、「これでいいか」と割り切っていたりします。ついでにいうと前述の通り応答速度は速いので、Windows用アクションゲームなんかにも都合のよい仕様です。

画質はASV方式低反射ブラックTFTなシャープパネルのLL-T2020と傾向はほとんど同じで、標準状態ではやや寒色系の色合いにふってあること、黒がよくしまって表示されるあたりも同様です。ただコントラスト比が段違いに高いので（LL-T2020=350:1、IT-26M1=800:1）、絵の見栄えはIT-26M1のほうが上です。この性能で1600×1200のパネルを搭載したPC用LCDが出たら最高なのですが、それは永遠にかなわぬ夢ですね。。。

ところで、このIT-26M1には前述の通りDVI端子が搭載されていますが、HDCPには対応していないため、HDMIの機器、例えばDVDレコーダなどとは接続できません。そもそもこのHDCP自体がいただけんのだが・・・テレビ局上層部のハゲ親父どもは「デジタル」と聞いただけで思考硬直してしまうものらしい。というわけで、というわけでもありませんが（分かりにくい日本語だ）デジタルチューナは非搭載で、デジタル放送はそのままでは視聴できません。ハイビジョン対応なのに意外と手落ちなところではあります。まあこのIT-26M1は値段が主力のAQUOSと比べて結構安いので、その辺は仕方がないか？

総合評価としてはまあ75〜80点あたりといったところでしょうか。基本的にはゲーム機用で使っているので、その点での満足度は結構高いです。とりあえず2011年のデジタル放送完全移行のときにはIT-26M1も陳腐化が相当に進んでしまっているので、デジタル放送はそんときに考えればいいかな、という感じです。正直なところ、現段階でデジタル放送を見る気があるならAQUOSを買っているのですが、如何せんデジタル放送でみたい番組が今のところありません。。

余談ですが、このIT-26M1は以下のような感じで設置しています。画像をクリックすると大きな画像が表示されます（ブラウザの「戻る」で戻ってください）

左がLL-T2020（ようやく20.1インチに合う液晶フィルタ発見）、右がIT-26M1です。設置方法がちと（かなり？）無理があるかなあ？

2005年5月25日

今回はちょっとした気付きごとの小ねたです。

前回「メモリカウントがバグっている」ということを書きました。3072MBしかないのに4095MBとカウントするというもので、誰がどう見てもおかしな状態です。BIOSの評価中にどうして発見できなかったのか、不思議でしょうがない障害です。

ちなみにこの搭載メモリ容量、BIOSセットアップメニューでも4094MBと表示していて、どうやらPOST中では徹底的に間違っているようです（CMOS RAM値を読んできてるだけ？本来ならチップセットのTop of Memoryあたりのレジスタを読んでくるべきなんだが、ここの値設定が実は豪快に間違っているのか？単なるレジスタの演算ミスだとは思うが）

間違いその２

ところが、PCI Expressからボードをはずし、ふとしたことからPCIに＃９のRevolutionIV/PCI(SDRAM32MB)を挿してみたところ、今度はちゃんと3071MBとしてカウントするようになります。

これがあるべき姿

というわけで、メモリカウントの障害はPCIのグラフィックボード搭載時には起こらず、PCI Expressのグラフィックボードを挿したときに起こるようです。不思議というか、POST中にどこかレジスタなりを壊してるのかも知れませんが、ともかく次版BIOSでは直っていてほしいものです。

BIOSといえば、その名もK8WE.COMにどこから出てきたのか（リーク版？）いろいろとバグを直しているBIOSが置いてあるのですが、正式版ではないだけにちょっとアップデートは怖いですねえ。というわけで、勇気が出たら（？）やってみたいと思います。

2005年5月16日

去年から大分経ってしまい、今年はじめての更新になります（本業の工場労働がいまだかつてない修羅場だったもんで。。）随分と遅い挨拶になりますが、今年も本領域をどうかよろしくお願いします。本業といえば、あまりにも修羅場で「解脱する」と、頭は寝癖で爆発状態、靴下は左右微妙に色が違ってたり、あまつさえ靴はサンダルという状態でも、平然と出勤して業務がこなせるできるようになります。２００５年度入社の新入社員な人は将来こうならないように、襟を正して研修や業務に取り組みましょう。

さて今回はねたが二つほど。一つ目はTyan Thunder K8WE(S2895)、二つ目はWindowsXP Professional x64 Edition（以下WinXP x64）です。というか話題の64bitねたですな。長くなるので第一弾をThunder K8WE、第二弾をWinXP x64としたいと思います。

というわけで、まずはTyan Thunder K8WE(S2895)の簡単なスペック紹介から。Thunder K8WEはOpteronプラットフォーム用でPCI Express x16スロットを２本備え、NVIDIA SLIに対応したマザーボードです。チップセットは開発名がCK8-04 Proと呼ばれていたNVIDIAのnForce Professional 2200に、I/OコンパニオンチップのnForce Professional 2050、PCI-X TunnelとしてAMD-8131を搭載します。DIMMは8スロット、スロット構成は上からPCI Express x16、32bit PCI、PCI Express x16、PCI-X×3の計６スロットです。

この２本のPCI Express x16は、nForce Professionalの子分格にあたるnForce4 SLIやXeon用のE7525を搭載したマザーボードのように、NVIDIA SLI時に8レーン×2として動作するわけではなく、両スロットとも16レーンとして動作します。これはシステムブロックダイアグラムを見ればわかりますが、このPCI Express x16スロットはnForce Professional 2200と2050からそれぞれ16レーンとして生える形になっており、これで２本とも16レーン動作を実現しています。なのでSLI動作時は、CPU周波数が同じならnForce4 SLIよりも高速（のはず）です。

なお、Thunder K8WEでのNVIDIA SLI動作は、２枚とも電源コネクタを必要とするボードに限られ、GeForce 6600GTのような電源不要なボードでは不可であるようです。SLIが動作可能なボードに該当するのはGeForce 6800GT/UltraやQuadro FX 4400などです。SLIといえば、Hewlett Packardはこのマザーボードをワークステーション（xw9300）に採用していて、SLI動作をサポートに入れているのが興味深いです。大手メーカの「公認」になってしまいました。

Thunder K8WEは当初から入荷枚数が非常に少なかったのですが、AMD-81x1で固められていたAGPシステムのThunder K8Wからの乗り換えにはちょうどよいということで、予約をして入手することができました。というかThunder K8Wを買ってからちょうど１年で乗り換えですね。ケースに組み付け、ボードやらを挿した状態が以下です。ちなみに私が購入したのはLSI Logic 53C1030のUltra320SCSIオンボード版です。

※画像をクリックすると、1024*768の解像度の画像が開きます。戻るときは、ブラウザの「戻る」ボタンを押してください。

早速えらいことになっとります

早速なにやら内部が修羅場になっておりますが、細かいことを気にしてはいけません（笑）PCI Express x16より上の構成が左右対称になっているのが特徴的です。ちなみにささっているボードは上からヤマハのSW1000XG、InnovisionのGeForce 6800GTです。グラフィックボードを下のPCI Express x16スロットに装着しているのは、ボードから出る熱風が32bit PCIボードに吹き付けられるのを防ぐためです。SCSIがオンボード化されたことによりPCI-Xに何も挿すものがなくなったので、合わせて都合がよくなってしまいました。

それで起動自体はすんなりいけたのですが、早速BIOSのバグを発見。ちゃんと動いているように見えて、こっそりとバグが潜んでいるのがTyanマザーのBIOSの特徴で、今回もまた例によって笑わせてくれます。
でそのバグとはメモリカウントで、メモリは512MB×6=3072MBしか乗せていないのに、なぜか4095MBとカウントしてしまいます。

なんじゃこりゃあ

明らかにメモリカウントの計算間違ってますな。なんかバグり方の予想ができそうであれなんですが、本当にちゃんとBIOSの評価やってるのかという疑問がふつふつと。すぐに分かりそうな障害なのに、なぜ検出できずに出荷してしまったのか、Tyanは原因の分析とBIOS開発・評価体制の見直し、レビューの徹底を行うべきですな。ってなんか業務改善ねたみたいになってしまいました。

ほかには、いまだに開発名のLDT(Lightning Data Transport)と表示してるのもなんだかなあという感じがします。現在の名称であるHyperTransportとなぜ表示しない？間違ってはいませんが、正式名称が発表されている以上はそちらで表示すべきでしょう。

BIOSといえばこのThunder K8WEには、セットアップメニューにFirstWareの項目があります。このFirstWareとはBIOSベンダであるPhoenix Technologiesが提供しているアプリケーションで、HDDの通常アクセスできない領域に格納され、ソフトウェアの種類によってシステム診断や環境リカバリなどの機能が提供されます。インストールされている場合、標準だとF4キーを押すことでFirstWareを起動できます。

FirstWareのメニュー

・・・というのはいいのですが、なぜこんなメニューが？企業での導入用？OEM先（Hewlett-Packardなど）の要望？ともかく、我々一般ユーザにはまったくといっていいほど関係のないメニューです。そもそもFirstWare自体が末端ユーザレベルだと入手できないわけで、FirstWareという存在自体知らない人が多いのではないでしょうか？

ところで、このマザーボードには面白いことに、リセットスイッチと電源スイッチが標準で搭載されています。オーバークロックで遊ばせることが前提の一般向けマザーボードではときどき見受けられますが、安定性と高性能の両立が求められるこのクラスの製品では珍しい仕様です。しかしバラック状態で試験するには都合がよく、実際ケースへの仮組み付けの際には活躍しました。

電源スイッチ（左青囲み）とリセットスイッチ（右水色囲み）

マザーボードの紹介はこんなところです。次はごく簡単にベンチマークをとってみることにしました。比較対象はメインマシンの前任だったThunder K8W(S2885)です。グラフィックボードのドライバはForceware 71.84で統一してあります。

試験環境

マザーボード	Tyan Thunder K8W(S2885, AMD-8111/8131/8151) Tyan Thunder K8WE(S2895, nForce Professional 2200/2050+AMD-8131)
プロセッサ	Opteron246Dual(2GHz, HyperTransport)
メモリ	PC3200 CL=3 ECC-Registered DDR-SDRAM 512MB×6=3GB
HDD	Seagate ST3160023AS*2+ST3200822A+ST360015A+ST3120026A+ST3146807LC+富士通 MAS3735NC
DVDROM	東芝 SD-M1401+松下電器産業 LF-M721
グラフィックボード	Thunder K8W：MSI NX6800Ultra T2D256(GeForce 6800Ultra) Thunder K8WE：InnoVISION Tornado GeForce 6800GT
サウンド	ヤマハ RP-U200
SCSIインタフェース	Thunder K8W：Adaptec ASC-29320A-R(PCI-Xに接続) Thunder K8WE：LSI Logic 53C1030(オンボード)
電源	Enermax EG851AX-VH(FM)
Operating System	Windows XP Professional, Windows XP Professional x64 Edition(S2895のみ)

[1]SisSoft Sandra2005 Lite SR1

Sandra2005はWinXP 32bit上ではx86(32bit)用、WinXP x64上ではx64(64bit)用のバイナリをインストールして測定しています。というわけで、WinXP x64の成績は参考程度です。

グラフ1 CPU演算

CPU演算性能です。S2885はThunder K8W、S2895はThunder K8WE、S2895-x64はThunder K8WEにWinXP x64をインストールした状態です。WinXP x64上では特にDhrystone ALUが伸びているのがわかります。逆にWinXP 32bit上では取り立てて差はありません。

グラフ2 CPUマルチメディア

CPUのマルチメディア演算（MMX/SSE/SSE2）の性能です。WinXP x64上ではMMX/SSE性能ががくっと下がりますが、SSE2は逆に大幅に向上しています。逆に32bit上では誤差程度です。

グラフ3 メモリの帯域幅

これは32bit環境下ではもろにプラットフォーム差が出ている感じです。CPU-chipset間のHyperTransportの動作周波数が違うからかも知れませんが（S2885:800MHz、S2895:1GHz（Opteronは250まで800MHzなのだが、246にもかかわらずなぜか1GHzで動いてる））、これではWinXP x64上でまたがくっと落ちることの説明ができません。ちょっと不思議な現象ではありますが、ソフトウェアの測定上の特性でしょうか？

[2]Futuremark PC Mark04

今度はマルチスレッドでのテストです。CPU Test 1のみ掲載しました（というかフリー版なのでそれしか測定できません）グラフ４が結果です。

グラフ4 CPU test 1

微妙にWinXP x64の場合がよい結果になっていますが誤差程度です。マルチスレッド時の性能差はないようです。

[3]Futuremark 3DMark05 1.2.0

S2895とS2885でグラフィックボードが違うことから3D性能の比較ができないため、CPU Score値のみを挙げることにしました。PCI Express版のGeForce 6800Ultraがあれば比較もできたんですが、予算が足りず6800GTになってしまったんですよねえ。。グラフ５が結果です。

グラフ5 CPU Score

Thunder K8WEのほうがOS問わず高速になっています。このあたりはモビルスーツの性能差、もといチップセットの性能差が出ているような感じです。

今回はグラフィックボードが違うためCPUベンチマークを中心に測定をしてみました。たった数種類でしかありませんが、全体の傾向として、32bit上では3DMARK05のような差がつくものもあるものの基本的に誤差程度で、同じ周波数のOpteronを使用する限りでは、AMD-81x1とnForce ProfessionalのCPUによる性能差はあまりなさそうです。もちろん、もっといろいろなベンチマークをとってみないとわからないのですが、ひとつの傾向としては見ることができるのではないでしょうか。

面白いのがメモリ帯域差で、同じDDR400の128bitインタリーブで動作しているのに、一気に倍くらいに跳ね上がる項目があるのが興味深いです。

あとThunder K8WE、というかnForce Professional 2200のSerial ATAに関する話題を。HDDの接続台数の関係上、Parallel ATA-Serial ATA変換アダプタを使うことでParallel ATAのHDD（Seagate ST3200822A）をSerial ATAで接続しようと思い、２種類ほど変換アダプタを購入してきました。

一つ目はアイネックスのその名も「IDE->シリアルATA変換アダプタ（CVT-03）」で、搭載チップはACARD ARC770-Aとのことです。つくりは割としっかりしてるのはいいのですが、これを接続したところまったくドライブが見えず。マスタ設定にしているにもかかわらず見えないので、これはnForce ProfessionalのSerial ATAコントローラとのいわゆる「相性」のような感じです。HDDとの相性の線もありますが、Seagateの新しい世代のHDDでこけるとも考えにくいしなあ。

ちなみにACARDのAEC-6896（４ポートのSerial ATAボード）も所有していて、ACARD自身のチップが搭載されているのでこれで試す手もありました。しかし、折角オンボードでSATA-II世代のコントローラが載っているのに、わざわざSerial ATAボード挿すのもなんだかなあ、と思ったのでやってません（PCI-Xは66MHzに落ちるし、そもそもWinXP x64のドライバがなかった）暇なときに検証してみようと思います。

もうひとつは玄人志向（バッファロー）のSERIALATA-DATで、搭載チップはSilicon ImageのSil3611です。こっちはプリント板が丸出しでとたんに安っぽい感じになってしまうのですが、これだと問題なく認識する始末。チップセットのSerial ATAコントローラがSilicon Imageベースで作ってあるのでしょうか？

この手の変換ものはいわゆる相性が出やすいのですが、Thunder K8WEでの動作・不動作例のひとつとして参考になれば幸いです。

というわけで簡単な紹介でしたが、PCI Express x16世代であるThunder K8WEはしばらく使えそうです。DualcoreのOpteron 275などにも対応しているとあって、OpteronがDDR2-SDRAMとSocket F(1207ピン)になるあたりまではばりばり働けそうです。初物でしかもTyanとあってかなり「博打」みたいなところもありましたが、現状使っている限りでは満足度は高いです。

ただ、これを人に薦めるか？って言われると「否」ですねえ。K8を使いたい普通の人は、ASUSとかGigabyteなどの大手ベンダから出ている、Socket 939のnForce4 SLI/Ultraマザーを買ったほうが扱いが楽でしょう。そもそも導入費用が高すぎますなあ。

第一弾はこんなところで。第二段はWinXP x64に関連するねたです。32bit版WinXPとのベンチマーク比較なんかはあちこちで行われているので、ここでは互換性を中心の話題にしてみようと思います。ちなみに、WinXP x64は現在メインOSになっています（メインOSに使えるようにした、というべきか。）

以下は前述のSerial ATA-Parallel ATA変換アダプタを使わざるを得なくなった原因と顛末で、余談みたいなものです。

そもそもこんな胡散臭い変換ものを使わねばならなくなったのは、マシン１台に機能を集約した結果HDDの搭載台数が７台になり、さらにこのマザーボードはParallel ATAポートが1ポートしかなく、どうやってもParallel ATAのドライブが１台搭載できない（Thunder K8W時代はParallel ATAポートが2ポートあったのでATA/ATAPIで計４台搭載していた）、という問題からきています。ドライブ構成はU320SCSIが２台、Serial ATAが２台、Parallel ATAが３台、ATAPIが１台です。

マザーボードを組み付け、HDDを搭載するときに「うぬ、PATAが1ポートしかないぞ」と随分遅くに気づいてしまったのですが、ここでやりくりに困ってしまいました。しょうがないので、光学ドライブは当初接続予定だったATAPIでNECのND-1300Aをやめて、SCSI接続の東芝 SD-M1401に取替え、オンボードSCSIのチャネル1（チャネル0はSCSI-HDD）につなぐことでまずは逃げることにしました。
そして問題は残った1台のIDE-HDDで、さらにWinXP x64をメインに据えるという方針もあり、これに沿っていくつか方策を考えたのですが、

[1] Ultra100みたいなParallel ATAボードを増設する

-> 32bit PCIはすでに埋まっておりUltra100は増設できず。ACARDのAEC-6885という64bit/66MHz PCIでIDEが4ポートのボードは持っていたが、WinXP x64のドライバがないため使用を断念。このボードのWinXP x64用ドライバがあれば最高なんだが・・・

[2] 1394かUSB2.0に変換するケースに入れて使う

-> ラトックシステムのRS-FWEC5Xという1394-IDE変換ケースを所有していたので、これに突っ込めば確かに解決でき、それなりの速度も出ていてスマートな解決策である。・・・が、この1394箱にはできればDVD-RWなどが焼けるPanasonic LF-M721を突っ込みたいというのがあり、この方策も断念。

[3] Serial ATAのHDDを調達する

-> まあこれが一番手っ取り早く確実なのだが・・・なんか放置品のHDDを増やすのもなあ、と思いパス。というか、マザーボードとPCI Express x16のグラフィックボードを買った直後で、200GB以上のSerial ATAなHDD購入の予算確保ができなかったというのが実情かも。。。。

[4] Serial ATA-Parallel ATA変換でとりあえず逃げる

-> 変換アダプタも2000円程度なので、まず逃げるにはよいかも？

というわけでこうなってしまいました。。

にっちもさっちもいかんわ	Boot Orderのデバイス一覧もこのとおり

Boot Orderといえばこのマザーボードは1394デバイスからの起動をサポートしているようです。

起動デバイス一覧に1394が

しかし手持ちの、前述にあったラトックシステムのRS-FWEC5Xに入れたHDDでは一覧に現れませんでした。どこのだと起動できるんだろう？

というわけで、現在の運用に至っています。まとまりがありませんがこんなもんで。

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