PC関係独り言・２００２年１月１４日〜２００２年８月１１日

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2002年8月11日

あれこれ振り回されたRadeon8500、途中で知り合いから借りたGLADIAC ULTRA64(ELSA、GeForce2Ultra）に変え、ちょっとしてから4380円で手に入れたG400MAXDualHeadに変えてしまいました。3D性能はRadeon8500やGLADIAC ULTRA64からがくんと落ちますが、2D性能は変わらないのでいいかな、と。絵やテキストは見やすく、GuiｌtyGearXみたいなヘヴィ級ゲーも楽に動くので、結局これで行くことにしました。しかし3Dゲーが不安で、QuakeIIIArenaなどはフレームレートが厳しいです。やはりParheliaを買うしかないのかしら。

ところでK8プラットフォームはマザーボードの試作品が出揃いつつありますが、あれで気になるのはメモリの初期化です。K8ではメモリコントローラがプロセッサに統合されていますが、一体どうやって初期化するんでしょうか。現行だと、SouthBridgeにあるSMBusを経由してメモリのSPDをバイトアドレス・バイトデータで読み込み、それにしたがって初期化していましたが、K8では果たして。
命令1個叩けば勝手に初期化してくれるんだとしたら、K8プラットフォームでBIOSを書くマザーボードメーカには手間が省けてよいのですが、案外従来法と同じだったりして。
ちなみにK8の64bit語長レジスタの名前はRAX/RBX/RCX/RDXなどのようで、32bit語長レジスタのEAXなどからまた拡張されています。なんでRなんだろう、しかもどうなるのかかなり謎。機会があれば触ってみたいのですが、いつになるやら。

超余談その３：

リニューアルされた痕（Leaf）を買ってみたんですが、どうもWinXPPro環境でうまくインストールできません。ドライブがDV-5800A（NEC）なんですが、ひょっとしてSafediscがらみでこけてる？Win2000環境のRsII26ではインストールでき、かつ対応OSにWinXPが入っているので、ドライブが問題なのではないかと踏んでいます。
このリニューアル痕の音楽、アレンジがかかっていてこれが今聴くと結構新鮮です。元の痕の音楽と聴き比べてみると結構面白いので、買った人は試してみるといいかも。
あとは年に2回ある某有明大決戦夏の陣で、熱疲労でふらふらになりながらかったEternalFighterZeroのBlueSkyEdition、インストールするとゲームの画面ががらっと変わります。キャラ選択やタイトルからして一新されていて、キャラバランスも再調整されているものと思われます。まだやりこんでいませんが、追加キャラは観鈴・佳乃・美凪（＋みちる）の三人だけなのか、まだいるのか興味があります。いきなり晴子とか聖さんとか出ないかしら。そうだったら七瀬やめて聖さんでやりこむんだが（年上属性かよ）

2002年7月16日

前回Radeon8500のDirect3D速度がいまいちと書きましたが、OSをWinXP Professionalに変えたところ、一気に直ってしまいました。しかし標準ではWin2000のときと症状が同じままで、「システム復元」を切る必要があります。

しかしこのRadeon8500、今まで使ってきたグラフィックボードとは比較にならない速度です。GL EXCESSのようなOpenGLベンチはかなり滑らかに動き、3DMARK2001SEもPentiumIII1.0BGHｚ程度で6000を超えます。QuakeIIIArenaやGuiltyGearX、Zwei!!も快調に動き・・・ますが、SorcerianOriginalが初期設定だと爆速で動いたり（設定変えるとまともに動く）、なんか一部ゲームで変な挙動があります。OSがWinXPProというのもあるんでしょうけど、まあドライバの出来の悪さで定評のあるATiなんで、何があっても「ああ、ATiお得意のあれか」で納得できてしまうのがなんか間違ってますな。どうもRadeon8500というのは、実際のゲームよりベンチマーク（特に3DMARK2001）に性能が振ってあるような感じが強い気がします。

正直なところ、ゲームに関しては3DProphet4500（Kyro2）のほうが挙動が素直で、このあたりはRadeon8500を手放しで喜べないところではあります。ゲームの挙動が素直で、2Dもフォーカスがシャープで発色も不自然でなく、3DもRadeon8500やGeForce3Ti500以上のグラフィックボードはないのか・・・となると、ゲームの挙動はわからないが、ほかの条件を満たすとなるとParheliaしか選択肢がない。困った困った、結局Matroxに落ち着いてしまうのか。

実は、Radeon8500のドライバの出来よりも、WinXPの駄目さ加減のほうが目立っている、といったところのほうが大きいんですが（笑）なんでWinXPこんなに駄目なんだ。とてもWinNT5.1とは思えない安定度で、Win2000に戻ったほうが明らかに精神衛生上好ましいです。しかしWin2000に戻ると、またRadeon8500が変になるし・・・やっぱりRadeon8500を「捨てろ？」ということか？（待て）

ところでなんかASUSがこっそりと、GC-WSマザーのPR-DLSWなるものを出していたようで。GigabitEther、U160/320SCSI、CMI8738（なんでこんなへぼいもんが）オンボードで、Socket603Dual、AGPProx1、PCI-Xｘ5、32bitPCIx1という豪華な構成です。音がへぼいことを除けばかなり理想的なマザーですが、何より値段が問題です。このスペックだと１０万円超くらい？P4DP6（Supermicro）と価格面でためをはりそうな感じです。

2002年7月6日

Radeon8500を買ってみたが・・・

今更ながら、Radeon8500の64MB版を買ってみました。コアクロック/メモリクロックが275/275MHzな64MBモデルの最上位版で、ものとしてはバルク品になります。値段はSofmapでルピーを用いて16600円程度でした。
さて早速現在のメインマシンOR840に取り付け、最新ドライバを入れて再起動。あっさりと動作したのはいいんですが、解像度の設定方法がなんか変です。「モニタの属性」にある最大解像度・最大リフレッシュレートで設定するというもので、画面のプロパティでのリフレッシュレートの設定は反映されません。はっきりいってわかりにくいつくりです。

2Dの画質については、今までのATiチップの特徴だった暖色系の赤が強い発色は消え、一転して青が強めの寒色系の発色になっています。Radeonコアの開発チームは、かのMultibankDRAMを採用した爆速VGAチップで知られるTsengLabsメンバと言われていますが、2D画質特性が変わったのはこの影響もあるんでしょうか。

ところでこのRadeon8500、なんかOR840ではDirect3Dの速度がフルに発揮されません。3DMARK2001SE（起動時の標準設定）でベンチを取ってみても、3DMARKSが3100程度しか出ません。PentiumIII933のシステムでも6000近く出るようなので、これは明らかにおかしいといえます。AGPのFastWrite、Sideband addressing、AGP4X動作はいずれも調べたところ問題なく動作しているんですが、なんか変です。ドライババージョンを変えても同じです。

ところでこのOR840、AGPやメモリ周りの設定がまったくありません。「こっちで自動的に最適設定にしてやるからよ、おまえらは手を出すんじゃねえぞぉ」といわんばかりのBIOSで、こういう場合にこのようなまったくいじれないBIOSは非常に困ります。しょうがないので、Win2000上から82840のPCIコンフィギュレーション空間レジスタにあるAGP設定周りを直接いじると・・・・ハングする。当たり前っちゃ当たり前なんですが、んじゃあIntelsatでDOS起動し設定→HSBでリブートってのも面倒くさい。かといって、AGP Aperture sizeやAGPのデータレート設定を行うプログラムを、PCIコンフィギュレーションサイクル使って適当に386アセンブラで起こすのも、技術的には可能だが微妙に面倒くさい。じゃあどうするか？マザーを変える（待てコラ）

という論理になってしまいます。はてはて、どうしたものでしょうか。しょうがなくATiのサポートにメール出して、OR840＋Radeon8500LEを乗せている人に押しかけメールを投げてみましたが、果たしてふたつとも返事が返ってくるかどうか。特に後者は個人ページの管理者だけに、返事はまったく期待していません。来たら「奇跡」もの？まあ、「起きないから、奇跡っていうんですよ」という名言（？）もあるし、とりあえずあんまり見込みがないようなら、P3C-Dに戻すか、うっぱらってヤケクソでGeForce4買うか、そのまま我慢して使うかのいずれかでしょうなあ。って他に選択肢ないんですけど。

そもそも、OR840なんてマザー使ってる人が非常に少ないんで、情報収集が非常に厳しいという現実がなんともなあ。かといって誰でも使っているようなメジャーなマザーなんぞ欲しいなんて気が微塵も起こらないし、なんとも難しいところ。

2002年6月15日

[1]やっぱり作ってた？Socket478Dual

今回もVIAの大技？マザーの話題でも。

今度はSocket603Dualではなく、Socket478Dualをするのでは？と思わせるものです。ここを見ると一見すると普通のP4X333搭載のテストマザーですが、"ON:Single CPU OFF:Dual CPU"などというジャンパがあります。これはSocket478でDualをかますものなのか、Socket603DualなP4X333の場合の設定なのか、それとも冗談でつけたのかはわかりませんが、Socket478用の設定だとしたら面白い話です。

Socket478Dualは前回も述べたように、「技術的には」さほど困難ではないと考えられますが、intelのデザインガイドには勿論、Pentium4自体マルチプロセッサを想定していないため（プロセッサ単体は実は対応しているという話がある）、どこかがこのようなマザーを出したとしたらどんな事態になるのか楽しみです。でもこれが出たら、MendocinoCeleronで可能だったDual動作がBP6の出現でCoppermineCeleron以降がDual不可となったように、Pentium4のDualが可能だったものが不可になる、なんて落ちがきそう。

[2]８５０E+ICH4マザーはゲテ物？できて当たり前？

Pentium4プラットフォームもFSB533MHｚ化へ向けて大きく動き出し、RDRAM2ch対応の８５０E、DDR-SDRAM対応の８４５E、グラフィック統合の８４５Gが登場し、FSB533MHｚ対応のPentium4も出回りだし、今年末にはFSB533MHｚへの移行が完了しそうな感じです。

ところで８４５E/GのSouthBridgeはICH4（82801DB）ですが、８５０Eの場合はICH2（82801BA）に据え置かれています。これは「８５０Eは企業のワークステーションなどをターゲットとしており、実績などを考えてICH2のままにした」というのはintelの弁ですが、実際はRDRAMプラットフォームをできるだけ早めに切り捨て、新しい機能を搭載したDDR-SDRAMプラットフォームへユーザを移行させたいという魂胆がありありと見えます。まあこの手のユーザを無理矢理新しいプラットフォームへ移行させようとするintelのやり口は、PentiumIII->Pentium4や440BX->８２０などのときでもおなじみなのですが、いつまでこんな真似をしていられるかユーザとしては興味があります。

そんな中、Gigabyteが８５０EにICH4を取り付け、PC1066のRDRAMに対応させたGA-8IHXPなるマザーを発売しました。マザーの詳細はここでは紹介しませんが（AKIBA PC Hotline!などを参照）、８５０Eマザーとして見ると要求されるもののほぼすべてを搭載した理想的なマザーとなっています。性能重視、しかし新機能もほしいというユーザにはかなりうってつけです。

しかしこのマザー、「ゲテ物」なのか、それとも別段驚くほどでもないものなのか、という疑問が湧きますが、それを考えるにあたってICH2とICH4の違いを考えてみます。ICH2の大きな特徴はUltraATA100/66/33、USB1.1対応であることですが、ICH4になってからはUSB2.0対応になったのがICH2からの進化です（細かいところではAC'97-2.1から2.3になったなどがあるが、ここでは割愛）実はそれ以外は目に見える大きな変更はなく、ホストコントローラとをつなぐHub InterfaceはICH2と同じです。というわけで、８４５E/G/GL用のICH4を８５０Eにつけること自体は、さほど困難ではないのではないかと考えられます。その気になれば、８６０＋ICH4マザーなんてのも可能だと推測されます（そんなもんどこも出さないだろうけど；余談だがTyanのThunder-i840は８４０＋ICH2という、言うなれば「８４０E」マザーだった）

よって、このGA-8IHXP、ゲテ物というよりは、出るべくして出たという気がします。驚きがあるとすれば、これを作ったのがコンセプト不明な日本向けの「企画もの」マザー（AX4BS ProまいえんじぇるとかCheCheとかあの類）を作って在庫を出すのが得意なAOpenでもなく、オーバークロック設定は豊富でも肝心なところがまともにできていないAbitでもなく、IBMやNECなどのメーカ製IAワークステーションにマザーが採用されながら一般向けのマザーのつくりが変でしかも微妙に遅いMSIでもなく、手堅いつくりで評判がよいが「初物」はバグがあったり不安定だったりたまにゲテ物を出すASUSでもなく、Gigabyteという手堅いマザーを作る意外なところから出たということでしょうか。ってマザーベンダの私的なすげー偏見。

ちなみPC1066のRDRAM対応については、当初intelが８５０の後継Tullochで対応しようとしてチップセット自体をキャンセルした経緯がありますが、８５０EのPC1066対応化は「intelとしては対応しないが、マザーベンダが独自機能として対応するのは容認する」ということらしいです。まあintelとしては、とにかく売れりゃあいいってことなんでしょうな、とどのつまり。この辺の話で言うと、ASUSが32bitのRDRAM/PC4200に対応し、256MBの32bitなRDRAM付のP4T533なるものを発売するそうで、これまたASUSのたまにゲテ物を出す癖が出た模様です。私としては、８５０Eマザーはこっちを狙っているんですが（笑）

超余談その２：

こみっくパーティー関連の話題で、電撃大王（メディアワークス）で連載している漫画版こみっくパーティの応募者全員サービスの冊子が、今ごろになって届きました。これ、確か当初3月中に発送して届くということだったはずだが・・・どうもKSSと同じパターンくさい。まあ来たからまたよしとするか。ちなみに表紙は詠美、こみパでは次によいキャラであるな（結局由宇つながりかよお前）

2002年6月9日

今回はVIAの大技？マザーの話題でも。実は最初Hewlett-PackardとCompaqが合併した後の残っていく製品のブランドと、それに対する個人的な見解を述べる記事を書いていたのですが、そんなもんZDNetやASCII24、Impressなどといったところのほうが私よりよほどまともな記事を書く上、そんな1ヶ月くらい前の話題をここで今更扱ってもしょうがないと判断したので、今回はその記事については筆を置いた次第です。

さてマンネリを超えたこの無意味に長い前置きが終わって本題に。VIAがP4X266を用いて、Socket603Dualのマザーを試作したようです。P4X333ではPentium4Dualをサポートするという記事は以前ここで書きましたが、P4X266でもどうやら可能なようです。これが製品化されたとしたら、マザーの値段はかなり安くなると見られ、メモリもDDR-SDRAMであるため安価に済みます。マザーも画像を見る限りでは通常のATXと思われ、重厚長大路線を突っ走る８６０マザー群に比べて「軽量級」になっています。

これが市場に安価に出回った場合、ApolloPro133Aの安価なDualマザーでPentiumIIIDualが流行ったのと同じようなことが起こりそうで、なかなかこれは今後が注目されるところであります。これも今思えば、重量級マザーだらけだった８４０マザー群（intelだけはATXでミドル級だった）と対照的です。

しかしふと考えてみると、P4バス（「P6.8バス」が実際のところらしい）はプロセッサを増やした場合ではバス共有型になっており、プロセッサを増やす作業というのはAMD-762のようなバス分離型と比較して、さほど大きな技術的ハードルはありません。あとはNorthBridgeにマルチプロセッサ用の初期化機能などを盛り込むだけで、その気になれば「Socket478Dual」も不可能ではないと推測されます。従って、その点に目をつけ、エンタプライズ市場にも進出したいVIAが（intelの「目」はともかく）P4X266/333のマルチプロセッサ版を開発しても不思議ではありません。

また、VIAはintelとのP4バスに関するライセンス問題を抱えており、これが解決しない限りメーカマシンにもP4Xシリーズは採用されにくい状況です。つまり、信頼性やライセンスなど余計な問題がないことが極めて重視されるエンタプライズ市場において、「P4X266DP」とでも言うべきチップセットが乗ったIAワークステーションがメーカから発売される可能性は、現状が続く限りでは極めてゼロに近いのではと見られます。これは、760MPX搭載のメーカ製IAワークステーションが存在しないことにも同様のことがいえます。

あと性能的な問題として、メモリがPC2100/2700であるため、広メモリ帯域が要求されるワークステーション世界において、ホストバスの3.2GB/sに比べてメモリ帯域が不足しています。これについてはメモリをDDR2chにすれば解決できますが、そうするとコストが上がってしまいます。

まあ結局、組立マシン市場でApolloPro133AのDualマザー旋風の再来をという意味合いも強そうですが、ともかくどこが最初にマザーをリリースするのか、その前にそもそも製品として登場するのかが気になるところです。

全然関係ない超余談：

今年始めのほうの記事で、「DreamCast版こみっくパーティーの同人誌作成は、FightingStickSS（HORI）で行け」なんてことを書きましたが、こないだふとSegaSaturn付属パッドでやってみたら、これが意外といける。FightingStickSSの類のレバーを持っていないが、Saturn付属パッドとDC-SSコントローラ変換下駄を持っている人は、これでやってみるのもいいかもしれません。
こみっくパーティーといえば、OVAのDVD全巻購入者特典のタペストリがKSSから来たんですが、本来4月末に来るはずがもう6月も上旬終わりにやってくるなんて・・・KSSによると「4月の引越に伴う発送先変更の依頼が山ほど来て、その処理に手間取った」とのことですが、そうなってしまうほど申し込みがあったんでしょうか？それとも単純に人手が足りなかったっていう落ち？どうも両方のような予感がしますが、まあ無事届いたんで良しとしますか。とりあえず制服由宇激萌え〜ってことで（またそれかよ）

2002年4月20日

「PC関係独り言」といいながら、独り言らしきものを書いていないじゃないかということに気づきました。というわけで、次組み立てるマシンでもここで考えてみようということで、これを独り言にでもしようと思います。

intelなプロセッサとチップセットを使い出して暫く経ちますが、そろそろAMDのプラットフォームにも興味が出だしたところです。メイン環境は現在のOR840＋PentiumIII1.0BGHzDualから暫くは変わりませんが（XeonDual＋８６０マザーをもって移行予定）、サブマシンで爆発力のあり、いろいろと遊べるマシンがあってもいいではないか、と考えました。そしていろいろとチップセットの選択肢があり、プロセッサが安いのがAthlonである、というわけです。
現在Athlon用チップセットはいろいろありますが、わかりやすく表にまとめてみると、

まずはAMDから。

Singleプロセッサについては、761+766マザーがあればもっともよかったんですが、結局SouthBridgeの766は762とのみ使われるという結果になっています。しかもこの686B、PCIにバグがあるという話で、これを聞いて一気に買う気がなくなりました。そもそもSouthBridgeがVIAという地点でかなりいただけません。

762+766（760MP）は高い注目度を持って世に送り出されましたが、すぐに762+768の760MPXに置き換えられ、結局出たマザーもTyanのTigerMPとThunderK7だけで、いずれも選ぶのは個人的にためらわれるものばかりです。ThunderK7にいたっては、結局どこのメーカも採用せず、後継の760MPX採用のThunderK7Xが発表され製品寿命が終わりつつあります。

そして本命の760MPXチップセット搭載マザーですが、768にUSBなどのバグがあるというということで、マザーベンダ各社はUSB2.0ボードをつけてマザーを販売するという、「苦肉の策」にうってでています。USBボードをつけてまで、無理に発売したのはなぜでしょうか。遅れてでも、768のバグが直った製品を出荷するのがベンダの筋というものです。しかし、今回についてはマザーを製造したあとに発覚したため、バグ有り768を大量に抱えたマザーボードベンダの事情もあるだろうということで、それだけを責めるのも「酷」というものでしょうか。

そういった意味で、大本命だったA7M266-D（ASUS）がこのような結果になっていて、しかも不安定という話をあちこちで聞くのは、個人的にはかなり残念なところです。リビジョンアップに期待したいところです。

互換チップセットに目を向けてみると、VIAがK7世界では事実上チップセットで最大手になっています。チップセットのラインナップを見てみると、KT133A/KT266/KT266A/KT333の4種類があります。このうち、KT133Aは、SDRAMであるため速攻で却下となります。K7世界のSDRAMは、SlotAのAthlonで「終わり」といえます。KT266はVIA初のK7でのDDR-SDRAMチップセットですが、これは全然パフォーマンスが出ないということで、今から選ぶ意義は全くありません。

KT266Aは性能的には一時最速を誇り、いろんなところからKT266Aを採用したマザーボードが出ています。ユーザも多く、情報も集めやすいのですが、逆にその普及率ゆえ使う気になりません。誰でも使っているようなものは不要です。PC2700のDDR-SDRAM対応のKT333はKT266と比較して性能向上も微々たる物で、これを選ぶ意義はほとんどありません。

ではALiのMAGiK1はというと、今となってはいまいち魅力がありません。マイナー路線でいくにはいいかもしれませんが、いろんなチップセットが揃っている今、このチップセットを選ぶ意義を全く感じません。

SiSは最近頭角をあらわしてきていて、P6プラットフォームではSiS635Tで比較的良好な性能を発揮し、SiS745はECSがSiS745を採用したK7S5Aを安く売り出すなど、いろいろと普及する要素が含まれているのですが、過去の外部AGP搭載チップセットの実績が乏しく、進んでは選びにくい感じです。

nVIDIAはnForceでチップセット業界に参入し、PC2100のDDR-SDRAMを2枚一組増設にして128bit接続として、メモリ帯域4.2GB/sという広大な帯域を確保したnForce420-Dを投入してきました。しかし840/850/860を超え、ServerSetIIIHEのSDRAM-4Wayインタリーブ時と並ぶこの広大なメモリ帯域、ほとんど統合されているNV17コア用で、外部AGPにグラフィックボードを挿しても、このメモリ帯域は性能向上にあまり貢献しません。AGPとプロセッサから同時にメモリアクセスがあったときに、あの広メモリ帯域が生きてくるという構造になっているようで、それ以外の場合はほとんど意味をなしません。
確かにK7世界ではかなり高速なチップセットだけれども、はっきりいってメモリ帯域の広さは「見掛け倒し」です。またこの統合されているNV17コア、画質がかなり悪いといいます。液晶で見てもぼやけていたあたり、常用するに値しないものではないかと考えられます。後継のnForce620ではPC2700の128bit接続で、メモリ帯域が5.4GB/sとヤケクソ的に広くなりますが、やたらと広いメモリ帯域を持つチップセットが好きな私としてはこれがよいかも？

ATiのA3は情報があまり入ってきません。Radeonコアが統合されているというのですが、詳しいことは不明です。

というわけで、どうも突撃するとしたら760MPXの768バグフィクス版が乗ったA7M266-Dか、nForce620搭載マザーということになりそうです。プロセッサはAthlonMP1500+程度、メモリは256MBか512MBの方向で考えています。組み立てたら、ここで例によってレビューを書こうと思っています。

などといいながら、Pentium4＋850Eの方がかなり興味があったりして（笑）結局わしはintel派なのか？

2002年4月14日

現在マルチプロセッサシステムはハイエンドサーバやワークステーション、私などのような一般ユーザにも広まっています。Dualプロセッサマザーボードも普及用で15000〜数万円程度、プロセッサも今ならPentiumIII1.0BGHzで16000円程度ｘ２＝32000円程度と、10万円あればDualプロセッサマシンがあっさりと組み立てられてしまう時代です。

しかし、そんなSymmetric MultiProcessor（SMP）の意味でのマルチプロセッサシステムを作り出したのは、IBMでもAT&TのBell研でもなく、意外にも日本の計算機メーカであったりします。今回はその話題に付いて触れたいと思います。

そのメーカとは富士通信機製造（現在の富士通）で、"Mr.Computer"とあだ名された計算機の天才、富士通の池田敏雄元専務が中心となって開発しました。富士通信機製造は発足してしばらくは業界最下位、「クズ通信機製造」などと呼ばれ、現在のグループ18万人を抱える大企業富士通からはとても想像がつかない状況でした。

本題ですが、池田氏らが開発した最初のSMP的なシステムはFACOM230-60で、マルチプロセッサの発想を持ち、対照型マルチシステムになっているのが特徴です。つまり内部に同じシステムを２台持ち、メモリアクセス制御を行うことで実現されます。

その後FACOM230-60を発展させ、その後継となったFACOM230-75が開発されました。これはシステム内に同じプロセッサを2個もち、バッファメモリをプロセッサに内蔵した世界初のSMPシステムになります。このシステムは現在のマルチプロセッサシステムのまさに原型そのもので、これは日本が世界に誇る技術といっても過言ではありません。つまり、SMPシステムは日本発の技術というわけです。ちなみにこのFACOM230-75、最初に京都大学に納入されています。余談ですがこの"FACOM"は、"Fuji Automatic COMputer"から来ています。

このFACOM230-75を作り上げた池田敏雄氏、ほとんど会社に来ずに家で開発に打ち込んだり、とんかつ屋などで部下と開発の議論をしたり、GHQに納入した電話が壊れた原因を勤務中に理論的に解明したりとかなりの「破天荒」ぶりで、現在の会社組織内ならとても生きていけないような人物ですが、そんな池田氏が能力を発揮できたのは、上司や部下に恵まれていたことが大きかったといえます。現在の富士通では池田氏は半ば神格化されていて、歴代社長と同格に列せられています。彼の名言「すべての開発は感動にはじまる」は、ソフトウェア開発を志す自分の心にも留めておきたい言葉だと思います。
池田氏の業績は初の国産計算機FACOM100など日本の計算機業界に多大な業績を残しているのですが、詳しくはここでは割愛します。

現在FACOM型番の製品は富士通には存在しませんが、FACOMの血筋を受けるスパコンや汎用機、大型UNIXサーバには池田氏の魂が受け継がれているはずです。

intel大躍進の礎を築いたビジコンの嶋正利氏といい、富士通の池田敏雄氏といい、今の日本や世界の計算機業界があるのは彼らの偉大な業績があるから、ということを忘れてはなりません。よって、日本の計算機メーカはこの事実を誇りに思い、自信を持ってもいいはずなのですが、どうも業績的にも元気がなく、「ものつくり」のlayerもどんどん上位のみになっていっているのは、今のメーカに自信がいまいちなくなっている証拠なのでしょうか。

2002年2月11日

現在DDR-SDRAMが「我が世の春」というくらい、PC用メモリとしてもてはやされています。実際、SDRAMと比較して高速で、Pentium4環境ではDDR-SDRAMを搭載した８４５-Bstepなどは、RDRAM2chの８５０に迫る性能をたたき出します。

今回は、非主流になりつつあるが、ユーザ数が現在でも多いPentiumIII環境でのDDR-SDRAMの効果を検証してみたいと思います。この手の検証は雑誌でも色々行われていますが、SDRAM環境との比較は多くあっても、RDRAM環境との比較は案外行われていないので、そこに目をつけて検証します。

検証環境は以下の通りです。

共通環境は以下の通りです。

参考環境のOR840は以下の通りです。

[1]HDBENCH3.30

メモリの項目を抜き出しての比較です。

メモリが最速設定になっているPC2100動作のCUV266が、他の４つを圧倒して首位に立っています。特にMemoryWとMemoryRWの値は他より４０００以上大きな結果を出しています。標準設定のTrinity400はかなり遅めで、MemoryRに関してはRsII26にも負けています。しかしTurboモード/CL=2に設定すると、MemoryRとMemoryRWの項目が一気に上がります。
PC1600設定のCUV266と標準設定のCUC2はメモリ帯域が1.6GB/sと同じことからか、ほとんど値が拮抗しており、これについてはなかなか興味深い結果になっています。
OR840は圧倒的な値を出しています。特にMemoryRWの値は他に１４０００以上差をつけています。

[2]3DMARK2000

PC2100設定のCUV266が1位、それを僅差で標準設定のCUC2が追っています。ここではSDRAM陣営のTrinity400は惨敗で、標準設定のPC100/CL=3の場合は3600程度の値しか出ていません。しかし、ここでPC1600とPC2100の場合で、メモリ帯域が500MB/s下がったにもかかわらず、3DMARKSの値の下がりは小幅なものに収まっています。PC1600とPC800では、メモリ帯域が同じであるにもかかわらず、PC800のCUC2の方が上の値を出しています。これは逆にいうと、ApolloPro266のメモリの使い方がいまいちなのではないか、と予想することもできます。

[3]3DMARK2001

ここでもPC2100のCUV266がトップに立っています。PC1600設定のCUV266と標準設定のCUC2では、3DMARKSの差がわずか1です。高負荷環境になると、メモリ帯域差がもろに出てきます。この場合、2.1GB/s->1.6GB/s->800MB/sの順で綺麗に並んでいます。3.2GB/sのOR840は取っていませんが、多分PC2100のCUV266を超えるのではないかと思われます。

[4]StreamD

これもメモリ帯域順に並んでいますが、PC2100のCUV266の健闘が目立ちます。逆に、OR840のメモリ帯域があまり活かされていないととらえることもできます。PC1600とPC800を比較した場合、前者のほうがよい結果が出ているあたり、これはメモリ帯域よりDRAMの性格が出ている感じです。

[5]MemorySpeed Ver1.1

ここではPC2100のCUV266が、1GB/s以上メモリ帯域で上回るOR840をおさえてトップに立っています。しかし標準設定のCUC2と、PC1600設定のCUV266が拮抗しているあたり、P6バスではRDRAMの性能はやはり使い切れていないのではという気がします。

[6]Sandra2002

これは純粋にメモリ帯域を計測するベンチですが、ここではSDRAMのTrinity400が健闘しています。特にTurboモード設定では、理論値の800MB/sに迫る値を出しています。逆にPC2100のCUV266では、値こそトップであるものの、理論値の半分程度しか出ていません。
あとこのSandra2002、Win2000環境よりWin9x環境のほうがやたらと良い値を出します。したがって、Win2000であるOR840の値は本当に参考程度です。

[7]Superπ104万桁

OR840が他より14秒以上差をつけてトップに立っていて、P6最速チップセットの面目躍如といったところです。次にPC2100のCUV266、標準設定のCUC2が続きます。標準設定のTrinity400は3分以上かかっていますが、Turboモードに変えると一気に30秒くらい計算時間が縮まります。

[8]総評

今回はP6におけるDDR-SDRAM環境を、いろいろな面から比較してみました。値だけを見ると、PC800/RDRAM2chのOR840が総合トップ、PC2100で最速設定のCUV266が次点、それをCUC2が追う展開となっており、ほぼメモリ帯域に沿った結果になっています。しかしOR840はRDRAM2枚一組増設でコストが高く、コストパフォーマンスからいうとPC2100のCUV266がもっともよい選択肢になります。

しかし逆にいうと、PC2100のCUV266とCUC2では、メモリ帯域が500MB/sもの差があるにもかかわらず、その分ほどの結果の差を出すことができませんでした。これは、1066MB/sしかないホストバスの方がボトルネックになっており、メモリ帯域分の処理がしきれていないから、という理由が考えられます。OR840に至ってはホストバスの3倍のメモリ帯域で、この帯域を使い切るのはP6バスでは無理なのではないかと思われます。

ところで、今回はPC2100設定のCUV266は、メモリ設定最速でベンチを取っています。そこで、標準設定に落とすとどうなるかといえば、なんとPC800のCUC2に負けるという結果が出ます。丁度PC1600設定時のような値を出します。Trinity400についても同様で、メモリチューンをしないとかなりぼろい結果が出ます。

今回は初めてVIAチップセットを使ってみました。ApolloPro266/133Aですが、マザー2枚だけながら使ってみた感じ、どうもVIAチップセットは標準設定では遅いようで、メモリ設定を高速化してやらないとまともな結果を出してくれません。しかもメモリチューンすると、今度は不安定になることもあります。このあたりが、VIAチップセットが嫌われる理由のひとつになっています。今回扱った2枚については、動作も安定していて、「じゃじゃ馬」と呼ばれたRageFuryMAXXもあっさりと動作していますが、マザーによってはぼろぼろであるようです。

結論としては、PC2100のDDR-SDRAM＋メモリ最速設定＋ApolloPro266は、性能面で見ると確かに最速なのですが、如何せん無理に選ぶ理由がありません。PC800のRDRAMを使っている820ユーザなどでは、乗り換える意義が薄い感じです。それにDDR-SDRAMの割に出す結果もさほどではなく、ややもすると見掛け倒しになりかねません。これが後継のApolloPro266Tになるとある程度改善されているというのですが、SingleのApolloPro266TマザーはECSの製品が１つあるものの、全然売られていません。なので検証できない状態です。

まあ、PentiumIII環境で今花盛りのDDR-SDRAMを使っていて、かつ最速設定にすればなんかそれなりの結果を出して（820＋RDRAM環境も越えるし）、しかもApolloPro266TのSocket370Dualマザーが出ていることから、PentiumIII-SDualでのDDR-SDRAM環境も組めるので、P6+DDR+VIAの組み合わせもまんざら捨てたもんじゃないかな、という気もしますが・・・

2002年2月9日

修士論文も終わり、やっと時間ができたので今後ばりばり更新をば。

[1]やはり高かったDP400

前回、DP400の値段を５〜６万程度と予想しましたが、実際は専用電源付で9万以下らしく、実売は8万円台半ば〜後半とか。うーーん、やっぱり高いですねえ。８６０は8層基板必須とはいえ、もうちょっと安くならないのかな？

[2]「98toUSB」を試す

昔からのPC-9800ユーザの多くがとなえるPC-98の利点として、「キーボードがよい」というのがあります。昔から使い慣れているから、というのもありますが、特に、PC-9801のメカニカルキーボードはタッチ感などがよいということで人気が高く、今でも現役で使っているPC-98ユーザは比較的多いようです。また、PC-98配列自体がよいということで、PC/AT互換機でもPC-98配列USBキーボードを使用しているユーザも見受けられます。

私自身、PC-9801FX/U2付属のキーボード（いわゆるPC-9801R/D/Fキーボード）を足掛け9年使用していて、非常に手になじんでいます。このR/D/Fキーボードはメカニカルで、金がかかっているのもあってめったなことじゃ壊れないのが特長です。そこら辺の安物キーボードでは、9年間の連続使用には耐えないでしょう。

しかし、このキーボードは勿論PC/AT互換機では使えません。PC-9821を使っている間はいいのですが、いずれまったく使わなくなる日が訪れると思われます。そのとき、長年慣れ親しんできたキーボードと別れるのは、何とも耐えがたいものがあります。こう考えているPC-98ユーザも多いのではないかと思います。

そんな需要を汲み取ってか、Objectという会社から、PC-9800シリーズのキーボードをUSB変換して、PC/AT互換機でも使えるようにするという製品が発売されました。これは願ってもない製品で、R/D/Fキーボードを完全にPC/AT互換機に移っても使用できるのなら、是非手に入れて使用してみたいものです。

いつもどおりの無意味に長い前置きですが（ぉぃ）、というわけで買ってきました。98toUSBという製品名で、User'sSideで7280円でした。家に帰り、早速導入してみました。導入方法ですが、ドライバに添付のフロッピィディスクに入っているドライバを入れるだけです。非常に簡単ですね。参考までに、使用環境は次のようになっています。

さて使用感ですが、Objectによると「遅延が起こる（最大10ms）」そうですが、テキストを連続して入力している限りではまったく気になりません。ミリセカンドのレベルで、人間が感じられないほどの短い遅延だからかもしれません。
しかし問題もあって、CTRL+XFERでIMEがONにできません。これは109キーボードだとAlt+半角/全角に割り当てられているんですが、どういうわけかどう設定してもうまく割り当てられません。仕方なくXFER一発でIME-ONにしてますが、なんか感覚が違ってて慣れるまで時間がかかりそうです。他には、Numlockがvf5に割り当てられていて、これまた覚えるまでに少し時間がかかります。

ゲームについてですが、少し試した限りでは、はっきりいってかなりぼろぼろです。キーリピートタイミングの違いなどの関係から、押しっぱなしが効かなかったりします。例をあげるとParty'sBreaker（渡辺製作所）では、斜めジャンプができなかったり、必殺技が出なかったりします。EternalFighterZero（黄昏フロンティア）も同様です。キーリピートタイミングの違いがもろに出る症状としては、2作品の共通点でいうとガードがほぼできません。ガードは後ろキー押しっぱなしになるんですが、すぐにそれが解けてしまい、結果的にガードができないことになります。他にはえあふり（渡辺製作所）も同様で、これまた斜めジャンプができなかったり、前に走っているとすぐにブレーキがかかったりします。

しかし、アクションゲームは基本的にパッドの類で遊ぶものであり、かつ大抵の場合パッドに対応しているので、キーボードでまともに遊べない点については気にしなくてもよい、というのが結論です。

総合的な評価としては、１００点を満点としたとき大体90点程度、といったところです。CTRL+XFERの問題で7点、ゲームで3点減点といった内訳です。個人的にはかなり気に入りましたが、これによってメインマシンのRsII26を使用する頻度が下がりそうです（待て）

98toUSBの関連製品として、PC-9800シリーズのキーボードをPS/2に変換する98toATというものもあります。こちらだと対応OSがWin以外にも広がるため、LinuxなどがメインOSのユーザにはよさそうです。

2002年1月25日

前回「860マザーはどれもえらい高価だ」と書きましたが、Iwillから廉価な860マザーが発売されるようです。型番は「DP400-N」で、Socket603Dual、RIMMｘ4、82550のLANオンボードになっています。フォームはATX（12"x13"/30.5x33cm、拡張ATXな気がする）で、FosterとPrestoniaサポートになるようです。

このマザーのレイアウトを見ると、64bitPCIがAGPProから離れたところに配置され、AGPProの隣には32bitPCIが配置されています。これは3DlabsのハイエンドOpenGLアクセラレータWildcatや、HewlettPackardのVisualizeFXのような、AGPPro+PCIを使用するボードを考慮してこのレイアウトにしたのでは、という話です。AGPProの隣が64bitPCIというマザーは多いのですが、これだと1本折角の64bitPCIを潰されることになるため、これはよく考えられた配置だな、と感心します。

問題は値段ですが、5〜6万円程度ではないかと予想されます。最も安いP4DCE（Supermicro）ですら8万円を超えるため、大分安くなると思われます。どうせなら4万円台で出ないかなあ。

2002年1月23日

Pentium4プラットフォームといえば、intelだと850/845/845-Bstep(DDR-SDRAM対応版)、VIAだとP4X266、SiSだとSiS645がチップセットとしてありますが、Pentium4のDual対応版であるXeonプラットフォームでは860しか選択肢がなく、しかも860マザーはどれもえらい高価です。Xeonの値段が安いのは、マザーが高すぎるから、という説もあるくらいです。

そんな中、VIAがP4X266の後継P4X333（FSB533MHｚ/DDR333対応）でPentium4Dualをサポートする、という情報があります。この「Pentium4Dual」というのはFoster（初代Xeon）のみ対応なのか、それともL2=512KBになったPrestoniaのXeonまでなのか分かりませんが、安くXeonプラットフォームを構成したい、というユーザには選択肢のひとつにあがりそうです。

まさか、Single対応のみのPentium4にDualをかますなんていう、「大技」をかけてくるような真似はしてこないですよねえ・・・

ちなみに860の後継はPlacerとなっていて、FSB533MHz/DDR2chになっています。ハイエンド系（主にサーバ）ではServerworksのGC-HE（DDR4chサポート）、intelだとE7500（Plumas）がPentiumIIIXeonプラットフォームの後継になっています。

2002年1月14日

今年初の更新です。今年も当Webページをよろしくお願いいたします。

今回はVoodoo5の同人（？）ドライバについて検証してみたいと思います。

Voodoo5といえば3dfx最後の製品となるグラフィックボードで、VSA-100ｘ2を搭載し32bitレンダリング対応、AGP機能フル対応でFSAA機能追加など、「Banshee2」といわれたVoodoo3と比較してかなり強化された製品です。2Dの速度も健在で、発色に関しては青が綺麗に出る傾向があります。

ところでこのVoodoo5、実はGeometryAssistなる、いわゆるHardwareT&Lの機能が隠されています。ボード登場当初では使えませんでしたが、ドライババージョン1.03から使用できるようになっています。また元3dfxの社員が集まって設立されたx3dfxの方で密かにドライバ更新が進んでおり、現在最新ドライバは1.08になっています。3dfx本体がすでに存在しないため、これはいわば「同人ドライバ」と表現することもできます。
というわけで今回はこのGeometryAssistの機能と同人ドライバについて、ボード付属の初期ドライバ1.01とごく簡単に比較検証してみたいと思います。本当は実ゲーを走らせて更なる検証をすべきなんですが、時間の関係上ベンチを取る程度にしておきます。

検証環境は以下の通りです（2002年1月14日現在、OSは仮でWin2k、メモリクロック711MHｚ、FSB133MHｚ定格動作になっています）

使用グラフィックボード及び比較環境

[1]3DMARK2000

もはや語る必要のない3D系ベンチマークです。

データ詳細

3DMARKSだけ見るとほとんど変化がありませんが、データ詳細のほうを見ると、High Polygon Countの項目が上がっているのが分かります。この項目には光源処理が入るため、GeometryAssistの効果を見て取ることができます。他は特に大きな値の変化はありません。

[2]3DMARK2001

最近の3D系ベンチマークの標準です。

3DMARKSが1.08.03で上がったほかは特に変化はありません。そもそもGeometryAssistをベンチマーク側で認識しないため、その効果を知ることができません。Game1-3のフレームレートは微増となっています。

[3]N-BENCH1.0

現在最新バージョンは2.0になっています。K7システムでよい結果が出るようになっています。

はっきりいって大差ありません。むしろドライババージョンが上がることに結果が下がっています（死）なんなんでしょうねえ。他の項目も大きな変化なしです。

[4]総論

簡単にベンチを取って検証してみましたが、大きな差はないようです。光源処理を多用するようなゲームにはGeometryAssistの効果が現れるかもしれませんが、VSA-100自体が世代的に古いため、現在のゲームでは大きな効果は見込めないでしょう。しかしVoodooシリーズはnVIDIAや最近のATiと違ってベンチではなくゲームに性能を振ってあるため、ひょっとしたらフレームレート的に化けるゲームがあるかもしれません。

ところでnVIDIAに引き抜かれた、3Dfxのエンジニアはどうなったんでしょうか・・・

[2]Tulloch死亡

８５０（Tehama）の後継とされていたTullochがキャンセルされました。FSB533MHｚ、PC1066のRDRAMサポートが予定されていましたが、FSB533MHｚとPC1066のRDRAMについては８５０のバージョンアップ版Tehama-Eでサポートとなります。その代わりICHはICH2に据え置かれ、代わりにDDR-SDRAM2chのチップセットを用意し（GraniteBay）、ICH4を搭載しFSB533MHｚ対応としたものを用意するようです。あれだけ進めていた、メモリのRDRAM主流化はやめたんでしょうか。

余談ですが、Alphaの次のアーキテクチャEV7ではメモリはPC800のRDRAM8ch（すなわちメモリ8枚一組増設）となります。メモリ帯域は12.5GB/sと広大なものになりますが、EV67の時代に比べてメモリのコストはかなり上がりそうです。

[3]AthlonXPとAthlonMP、モデルナンバー導入へ

昔のK5時代の再来？AMDが実クロック表記ではなく、モデルナンバー表記をAthlonXP/MPに導入しました。1800+/1700+/1600+/1500+表記となり、実クロックは1533/1466/1400/1333MHｚになります。これを見るとCyrixやK5を知っているユーザは「P-Rateの再来か？訳分からん」と驚くかと思います。

AMDは「プロセッサ性能は単位サイクルごとに処理できる命令数（IPC）*プロセッサクロック数で決まり、intelのPentium4はIPCが低く、クロックが見せかけである。よってプロセッサの性能を示す新しい指標が必要である」と主張し、このモデルナンバー表記を導入したといういきさつがあります。
しかし、このモデルナンバー表記は実はAMDの台所事情によるところが大きいようで、Pentium4と同クロックの「表記」で対抗しないとある程度の値段で売れないから、という説があります。つまりPentium4/1.8GHｚとAthlonXP1800+は同じような性能なので、それと同じような値段をつけようという戦略であるようです。

しかしこれには問題があり、1800+とはいっても実クロックは1.53GHｚで、OEMベンダから「実クロックが1.53GHｚか、んじゃ1.53GHｚ分の値段でしか買わないぞ」と言われたらどうするのかという話があります。また、「一般ユーザはマシンを選ぶとき、プロセッサのクロックを見て性能を決める」としていますが、一般ユーザの範囲や定義も不明です。パワーユーザから見ると「馬鹿にしてるんじゃないか？」という感じです。

Athlonは確かに高速で、AhtlonXP1800+でPentium4/1.8GHzに並ぶ性能をたたき出し、実クロックが数百MHｚ上のPentium4と互角以上の勝負をします。様々な機能を持ち、３８６系プロセッサとしては実に優秀ながら、小手先だけのマーケティングでモデルナンバ表記をされてしまい「汚されてしまった」格好になります。もっと他の方法はなかったのでしょうか。同クロックのPentium4より速いと胸を張って売ればいいものを、なんだかAMDという会社はマーケティングがへたくそなんだなあ、と今回の一件を見て思った次第です。でも売れ行きは伸びたみたいなんでAMDとしてはこれでよし？

[4]こみっくパーティーの少し違った攻略法

「こみっくパーティー」はもともとWindows（以下Win）版で、その後DreamCast（以下DC）に移植されたいわゆる「ギャルゲー」の範囲に入る作品です。Aquaplus/Leafの作品で、F&Cの主要スタッフ（みつみ美里、甘露樹各氏など）を引き抜いて設置された、Leaf東京開発室が担当しています。
ゲーム内容は簡単に言うと、同人世界での創作活動を通じて女の子と仲良くなっていこうという、ギャルゲーにしては異色のつくりになっています。つまり、登場キャラクタは言うなれば「駄目人間」ばかりです（笑）

まあそれはいいとして、これからDC版を買おうという人のためにWin版からの変更を述べると

[1]音声がフル音声になった（Win版はイベント時のみの音声だった；しかし音声のビットレートが22k->11kに落ちた）
[2]練習コマンドがなくなった（Win版には存在し、これで能力を上げることができた）
[3]オープニングとエンディングの歌が変わった（オープニングアニメは見ないほうがいいかも？）
[4]18禁ではなくなった（コンシューマなので当然）
[5]新ヒロイン追加（御影すばる、なんか狙いまくってる感じ）
[6]イベントやCGの追加（涎ものの猪名川由宇スカート姿などがある）
[7]「テレビを見る」などのコマンド追加（なんか関係あるらしい）
[8]同人誌の作成方法が変わった（方向キー・ボタン入力になった）
[9]ゲーム開始時にある九品仏大志から聞かれる１０の質問で、答え方によって初期パラメータが変化する
[10]サブキャラ（「コスプレ三人娘」の星野美穂・月城夕香・夢路まゆ、澤田真紀子編集長、運送屋の風見鈴香、悪友の九品仏大志）を攻略できる（エンディングも存在する）

などといったところです。[1]に関しては、イヤホンで聞くとビットレートが低いため、高音が割れたように聞こえたりもします。テレビのステレオスピーカで聞く限りでは全く問題ないため、データ量を減らすためにテレビに最適化したのではないか、と考えることもできます（でも22kにしてほしかった）他には、[5]の新ヒロイン御影すばるは明らかに「狙った」感じのキャラであり、実際「罠」にはまって人気を博しているようです。

[10]についてはDC版から追加された「追加シナリオ」ともいうべきもので、Win版では完全サブキャラ扱いだったのが、攻略できるキャラに「格上げ」されています。[6]と[1]と[5]と[10]だけで、Win版をクリアした人でも十分に遊ぶ価値はあるかと思います。

DC版最大の変更点は[8]です。これは方向キーを入力することで、同人誌のクオリティや作成ページ数が上下するというものです。これはWin版で作業的になりがちだった、同人誌作成を飽きさせないために導入されたと思われ、少なくとも同人誌作成が見てるだけという「作業」ではなくなります。

しかし実はこの同人誌作成が結構曲者で、慣れるまでに人によって差はありますが結構時間がかかります。しかも進むにつれてこれが面倒になり、途中で投げ出した人も割といるようです。また慣れるまでのうちはなかなかページ数を作成できず、新刊を落としてしまってゲームオーバーになることもあります。
こんな同人誌作成ですが、色々な対策法が言われています。コントローラのアナログ部分を使うと良いとか、ゆっくり方向キーをまわせばよいとか、あれこれと提案されています。
ここでは、私が見つけた同人誌作成の攻略法を述べたいと思います。キャラ別攻略などは良書や詳細に解析されているファンサイトや攻略サイトががあるため、ここではそれについては述べません。

用意するものはHORIのSegaSaturn（以下SS)用のFightingStickSSと、DCツナイデントなどのSS-DC変換コネクタです。ここで「え、FightingStickSS？それ格ゲー用レバーじゃないか？」と思う人がいますがまさにそのとおりで、実はこれが同人誌作成に威力を発揮します。

まず同人誌作成での方向キー入力ですが、レバーで最初に入力する方向を決めてしまえば、あとはぐるりと1周1秒程度の時間でまわせばあっさりと指定方向キー入力をクリアできます。回すタイミングは身体で覚えることになりますが、感じとしては「かちかちかち・・・」とレバーが音を立てるくらいでまわします。格闘ゲームが分かる人向けの説明だと、ザンギエフのスクリューパイルドライバの１回転コマンド入力を、かなり遅くして回すような感じです。
逆にこの最初の指定方向キーの位置決めが重要で、これにこけてしまうと後が続きません。この位置決めは速くても駄目で、位置決めをしたら少々時間を置いてから（一呼吸くらい）まわすとうまくいきます。テンキーを５を中心とした方向キーに見立てた場合、最初の指定が「３」で左回り指定なら、レバーでは「３、（ほんの一呼吸）、６，９，８，７，４、・・・」と３の後に少し間を置いて左回りにまわせばうまくいきます。後半の入力が多少ミスっても、同人誌クオリティへの影響はあまりありません。回す方向が途中で逆転した場合、たとえば７を始めとして左回り指定→４、１、２、３、６、９、６、３という場合、方向が逆転する９でほんの一呼吸おき、そこから６、３と逆方向に入力していけばうまくいきます。一度体がタイミングを覚えてしまえば、あとは同じ要領で進めていけば、同人誌クオリティ最高で新刊を出すことも楽勝になります。

今回の攻略は入力デバイスとして格ゲー用レバー、ポイントは最初の指定方向キーの位置決めとして述べてみました。レバーの操作に慣れていない人には多少苦しいかもしれませんが、アーケードで格闘ゲームをやりこんでいるような人には、パッドよりもこのレバーによる攻略をお勧めします。パッドでやるよりも明らかにうまくいきますし、実にまわしやすいです。しかしパッドにしてもレバーにしても、とにかくポイントは「位置決め」ということは共通です。

DC付属のパッドは個人的にはどうもしっくりきません。CapcomVSSNK2のような格闘ゲームなんぞ、こんなパッドでやる気力ゼロですし（L/Rボタンのストロークが長すぎて手が疲れてくる）、Airなどのアドベンチャー系のゲームでもいまいちです。なので、うちではDCのすべてのゲームをSS用レバーで遊んでいます（笑）

格ゲー用レバーでギャルゲーをやるのもなんだか変な感じですが、ゲームの進行が楽になるなら入力デバイスはこの際関係ないでしょう。この攻略がお役に立てればと思います。同人誌作成マスターになり、お気に入りの女の子と仲良くなってみてはいかがですか？ちなみに他のレバーでも応用が利くと思います。

なんでPC関係独り言なのにギャルゲーの話題が入るのかについてですが、単純に話題がなかったのと、個人的に好きな作品であることと（これがでかいかも）、何となく書いてみたかったからというのもあります（待て）今後ゲーム系の話題をここで書くかどうかは未定ですが、気が向いたらまた書くかもしれません。

OVAの制服由宇、激萌え〜

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