N３下駄・各種設定

GA-VDB16/WGP-FX16Nと共にPC98を救ったメルコのCPUアクセラレータHK6-MD350/466-N3（以下付いていたK6-2を取り外したものをN3下駄と呼ぶ)ですが、これは非常に奥が深くも面白い下駄です。理論上800MHｚまでの駆動が可能で、メルコ側で動作保証外とされている機種でも設定さえ変えれば殆どの場合動作します。
それではN3下駄の設定を見ていきましょう。

[1]CPUへの供給クロック設定
N3下駄はベースクロックの倍率を下駄側で設定し、それをCPUに供給します。FSBクロック=66MHｚ、供給クロック倍率=1.5倍ならば、66ｘ1.5=100MHｚがCPUへの供給ベースクロックとなります。

[2]PC98・PC/AT互換機設定
このスイッチでは使用機種の設定を行います。PC98を選べばPC98用、PC/ATを選べばPC/AT互換機用に下駄が設定されます。

[3]CPU逓倍率設定
FSBクロックを逓倍して得られるCPU内部クロックをここで設定します。FSBクロック=66MHｚ、供給FSBクロック倍率=1.5倍、逓倍率=4倍ならば66ｘ1.5ｘ4=400MHｚとなります。

[4]ADSタイミング・CPUクロック位相設定
ADSタイミングとは、簡単にはシステムとCPUのクロック同期がかみ合っていない場合、システムと同期を取る際に出すウェイトを最小限に抑える調整のことをいいます。CPUクロック位相設定の詳細な説明は省略しますが、デフォルト設定では動作しなかったときにこの設定を変えてやると多くの場合で動作するようになります。
またADSタイミングを高速に設定すると動作しない場合があり、その場合は互換に変更すればよいようです。

ADSタイミングの設定

CPUクロック位相設定

[5]供給コア電圧
HK6-MD350-N3とHK6-MD466-N3では供給コア電圧が違います。K6-2（300〜400MHｚ・500MHｚ）はコア電圧2.2V、K6-III/K6-2(475・450）は2.4Vであるため、下駄もこれに合わせて供給コア電圧が設定されています。

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written by 98.