Ra300の改造・メモリ編

[1]「ECC対応」とはいうが・・・
MATE-Xのイントラネット対応モデル（いわゆるW型番、Xa*/W・Xv*/W)、MATE-R/SERVER、98ProはメモリとしてEDOECC-SIMMを要求します。製品マニュアルには「ECC対応」となっていますが、実際は「ECC必須」という紛らわしい表記となっています。

しかし、実際にはFastPageパリティ付SIMMでも大丈夫なようで、メモリチェックをあっさりと通ってOSが起動します。というわけで、価格的に非常に高いEDOECC-SIMMを買わずとも、幾分安いFastPageパリティ付SIMMで済ませられるならこれに越したことはありません。その代わり、メモリアクセス速度はFastPageモードになるため、EDOECCで固められた状態よりマシン全体の性能は下がります。
ところで、EDOECC-SIMMとFastPageパリティ付SIMMを混在させると、メモリアクセス速度はFastPageモードにあわせられます。

[2]遅いメモリアクセスはソフトウェアで改善を
PC-9821シリーズのメモリアクセス速度は、安定を重視しているためか遅めに設定されているようです。しかし、これはソフトウェアを使うことである程度改善されます（その代わり安定性は多少犠牲になる）MATE-Rの440FXモデルの場合、intelsatというツールを使い、以下のように設定することでメモリアクセス速度が改善されます。

intelsat 50 00(ECCチェック OFF)
intelsat 54 00
intelsat 58 2C

上記３つが最速設定です。58 2Cが通らない場合は58 2Eとすると安定することがあります。intelsatを使った状態でベンチマークを取ってみると、使う前の状態と比べて明らかに向上しているのが分かると思います。
ちなみにServerSetIモデルについてはチップセットの仕様が公開されていないため、intelsatによるメモリアクセス改善はかなり困難と思われます。もっともServerSetIモデルはもともとメモリアクセスがかなり速いため、特にいじる必要がないといえばないです。メモリ読み込みについては、下手な安物intel互換チップセット搭載のAT互換機マザー＋SDRAM/PC100動作より速いこともあります。

[3]公称搭載可能最大メモリは有名無実？
MATE-R/SERVERの搭載可能最大メモリはデスクトップモデルで２５６MB、タワーモデルで５１２MBとなっています。しかし、128MB-SIMMx2（パリティありかEDOECC)という大容量SIMM（一部ではこのメモリは「真（豪）・漢メモリ」などと呼ばれている）を搭載したところ、搭載可能最大メモリを突破できたという報告があります。Ra300でメモリ３８４MB、Xv13/Wで３８４MB（公称２５６MB）、Rv20にいたっては128MBx8＝メモリ１GBで安定動作しているという報告もあります。
128MBｘ2などというSIMMを入手するのは非常に困難ですが、もし運良く手に入れられたら是非試してみてはいかがでしょう。

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last modified on 7th,January,2001.
written by 98.